一昨日(3日)市街に所用があり外出しました。郊外から市街へ行く電車内には、大きな拉杆箱(キャリーケース)を抱えた人々が多く、これから実家に帰省する様子が伺えました。
春运(正月にともなう帰省・Uターンラッシュ)は、鉄道の場合、1月24日ー3月3日までの40日余りとされていますが、仕事の関係でそれぞれ帰省する期日は違います。また、この時期都市部でスリや盗難が多発するのは、小偷(こそどろ)が一仕事してから、そのまま帰省しやがるするからです。
私の友人も、目を離したすきに横に置いておいたハンドバッグがなくなっていたり、iPhoneをポケットに入れて音楽を聞きながら交差点で信号を待っていたところ、音が聞こえなくなったのでおかしいなと思い、ポケットをまさぐるとiPhone本体が盗まれていたなど、周りでも被害に遭う人が結構います。この時期は、いつも以上に貴重品の管理に気を付けなければなりません。
さて、用事をすませて市街から片田舎郊外へ向かう電車内で、母親・男の子(小学生)・女の子(中学生)、お祖父さん、お婆さんからなる家族がいました。女の子は疲れ切ったのか、車内の地べたに直に座り込み、お婆さんが彼女の頭を優しく撫でており、お祖父さんは外の景色を見てボーッとしておりました。どうやらみな疲れている様子です。そんななか、一人しゃべりまくる母親。息子に向かって、
「今日帰ったらテレビ、、、、じゃなくて漢字の練習だから!もうすぐ新年でしょ?それが過ぎたら学校始まっちゃうじゃない、宿題しないと!」
お婆さんには「去年はどこどこさんから(息子に)貰った红包(お年玉、压岁钱ともいう)はいくらだったっけ?」
娘さんに「疲れたの?もう着くから」と言い、お祖父さんには「あれ?私たちどこの駅で降りるんだっけ?忘れちゃった、ハハハ!」などと、もう一人でしゃべっています。
すると、息子がお母さんに抱きつきながら「ママ、今日帰ったら、○○おじさんのとこに遊びに行く!」と言い出しました。どうやら宿題をやりたくないようです。するとお母さんは「○○おじさんの家には、先週行ったから、もう行かない!」と拒否し、息子はそんなお母さんになすすべなく、ただ憐みの表情を浮かべているだけでした。お母さん、、、強い。
よくよく考えると、彼女は話しながら家人の様子を観察し、コミュニケーションをとっているのかなとも思いました。自分や配偶者の親と同居している家族も多く、親戚づきあいも多いので、このように話しをしてお互いの様子を確認するのも大切なことなのでしょう。
ただ、旦那さんは確実に尻に敷かれている、なんとなくそう思いました。