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上海留学覚書

上海の片田舎から日常生活(食事・酒・煙草・雑念など)について綴ります。

黄酒(≒紹興酒)について(1)“熟成期間”

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黄酒(≒紹興酒)について(1)“熟成期間”



日本でもお馴染の紹興酒ですが、本場中国では黄酒(huáng jiŭ)と言い、長期間熟成させた黄酒老酒(lǎo jiǔ)とよびます。黄酒の原料はもち米ですから、主に稲作地帯である長江以南(江南)の地方で作られています。


この黄酒のなかで、特に有名なのが浙江省紹興市で生産されるものなので、日本では“紹興の黄酒”→“紹興のお酒”→紹興酒として定着したのでしょう。


飲み会が始まる前に、


よく飲兵衛が周りの人が「喝白的?黄的?」(“白”と“黄色”、どっち飲む?)と聞いてくることがあります。


白とは白酒(báijiǔ、高粱などを原料とする蒸留酒、50度以上のものが多い。)で、黄とは黄酒(醸造酒、度数は大体10度から20度の間)を指します。本来ならば黄酒一択のはずです(度数がだいぶ違いますし…)。


上海は江南地方にある都市ですが、飲み会の時は白酒を飲むことが多です。その理由は白酒は高価なものが多く、
贈り物として持参できることや最近は大人の事情で“お偉方”の高級酒の飲酒は自粛ムードです。高い度数なので皆すぐ酔っぱらい、短時間でお互いの距離が縮まるからではないかと思っています。


豆知識ですが、白酒を一本(500ML)飲めると豪語する人は、おそらく嘘をついています(一度に一本飲んだら、へたをすると別の世界に…)。“白酒が飲める”と認められる基準はその半分(250ML)のようです(これは聞いた話です)。


さて、話を黄酒に戻しますと、購入するときの目安となるのが“熟成期間”です。基本的に熟成期間が長ければ長いほど、味にまろやかさが加わり、芳醇な香りがするようになります。

 
三年陳醸


 
五年もの



六年もの



10年もの


醸造年数は、“陳醸○年”や“陳○年”と表すことが多いです。
3・5・6・8・10年などがあります。20・30・40年ものもありますが、さすがに高価なので日常的に飲むわけにはいきません。(お世話になっている先生へのワイロ贈り物として、よく買って帰ります)。


さて、ここからは極私的意見ですが、3年ものは買う必要はありません。味が若くて、薄くて、ぼやけた味であることが多いからです。まだ独り立ちできていない若造を思わせます。


なんとか飲めるなというのが、5年ものです。それが8年・10年ものになるにつれて、混じりけのない味と香りに、思わず「ほぉ~」と呟くことになります。


だいぶ偉そうなことを書きましたが、私は黄酒で例えるなら、せいぜい5年ものがいいところ、まだまだペーペーです。


次回は味の種類について書きたいと思います。

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