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上海留学覚書

上海の片田舎から日常生活(食事・酒・煙草・雑念など)について綴ります。

上の階にソプラノ歌手が住んでる件

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上の階にソプラノ歌手が住んでる件


誰しも朝を感じる瞬間というものがあると思います。たとえば、朝日が窓から差し込み、小鳥のさえずりが聞こえると、一日の始まりを感じたりするわけです。


私の場合は、まず隣にある中学校の朝礼の声で、朝だなぁと思います。朝礼では必ず国歌斉唱が行われており、私はほぼ毎日聞くことになります。


ご存知のとおり、国歌はぎゆうぐんこうしんきょくバリバリのこうにち楽曲といい、作詞:田漢、作曲:聶耳ですが、田漢は日本に留学経験があります。聶耳も日本滞在の経験があり、滞在中にこの曲を作ったといわれています。


話は脱線しますが、田漢については、谷崎潤一郎が『上海交遊記』において、上海の内山書店で彼と出会った時のことを記しています。


「田君の容貌風采は日本人に近く、而もわれわれの同臭の者にそっくりの印象を与へるのである。(中略)彼はテーブルに面を伏せ、上眼づかひにチラリと一座を見廻しながら、暫らく黙々と沈んで見えたが、やがて突然『谷崎さん、僕はあなたにお目に懸るのは二度目ですよ』と云ふのであった。(私はその時、再び彼の声音にびつくりさせられた。キビキビとしたその調子は全然東京弁ではないか)」


時は1928年、谷崎の二度目の上海訪問時のことで、田漢は日本留学から帰国し、出版社勤務を経て雑誌を刊行し、劇作家として活躍している頃でした。


だいぶ話が脱線しましたが、国歌と共に、私にとって“朝”を感じさせるものが、上の階から聞こえてくる、


「あ~~~~~」(~はビブラートのつもり)


「あ・あ・あ・あ・あ」(喘ぎ声ではなく、オクターブの発声練習)


という女性の声です。お会いしたことはありませんが、ずっと疑問に思っていることがあります。


現在所属する大学には、音楽学科はないのに、なぜ毎日練習しているのかということです。趣味なのでしょうか…。







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