先日、新入生の女の子と二人で夜道を帰っておりました。
こちらの人々の本音を聞ける機会は多くはなく、飲み会とか二人っきりになったときに、唐突に本音を漏らしたりします。
女学生(以下、J)「先輩、前から思ってたんだけど…。」
私「何?」
J「日本人ってヘンタイだと思うの、もちろん先輩もヘンタイと思うけど、フフフッ」
“日本人ヘンタイ論”、これはよく聞く話なので、あまり気にしなかったのですが、まさかのヘンタイ認定にとまどいながらもわけを聞くと、
J「日本の妖怪の画を見たことあるんだけど、よくあんなの創りだせるなと思って、、、普通は想像できないもん。」
とのこと。どうやら日本の“おどろおどろしいもの”に興味がある様子、続けて、
J「一方で、日本は道がきれいで、みんな規則を守って、海外からの観光客にもやさしく接してくれるらしいね。そういうきちんとしたところや、おもてなしが出来る面もあるから、なんか両極端な部分あるよね。だから日本にとても興味があるの。」
と話してくれました。ここで二点ほど補足しておきます。まず、ヘンタイという言葉ですが、褒め言葉とまではいきませんが、時に悪い意味ではなく、想像を超えた、イッちゃってるという意味で使われることもあると理解しています。なので、たまにこちらの友人から“日本人ヘンタイ論”を聞かされた時には、いつも「謝謝!」と返答するようにしています。
次に、妖怪と言えば水木しげる先生がすぐに思い浮かびますが、彼が参考にしたのは日本の古来より伝承されてきた妖怪談議と、中国の『山海経』などの奇書であることは広く知られています。つまり、もし妖怪をヘンタイとみなすなら、そのルーツの一つは中国にもあります。古代の中国の人々の想像力、これもまた(現代人の)想像を超えたものであったともいえます。
長々と書いてきましたが、↑のような“日本人論”を話してくれた彼女は、目下日本語を勉強しています。変な言葉を教えないよう気を付けたいと思います。